今から始める「認知症になりにくい生活習慣」

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今から始める「認知症になりにくい生活習慣」

職業や性格、環境だけにとらわれる必要はない

これまで紹介してきた、認知症になりやすい職業や性格、環境にすべて当てはまっている人は、必ず認知症になるのでしょうか。

今さら職業や性格を変えるわけにはいきませんし、環境も簡単に変えられるわけではありませんから、不安になるのも当然のことでしょう。しかし、まだ諦める必要はありません。なぜなら、今からでも間に合う生活習慣の見直しや実行という方法があるからです。

生活習慣をすぐに変えることは一般に難しいと考えられますから、早めに変えていくことが大切です。特に男性の場合は、定年後に備えて今から生活習慣の見直しをして、定年後もしっかりと生活できるようにしておく必要があります。

平均寿命程度まで生きられるとして、定年後の約20年間を認知症にならずに過ごしていくためです。さらに言えば、認知症になりにくいタイプの人でも、定年後の過ごし方によっては認知症のリスクが生じることもあるようです。

認知症になりにくい生活習慣

■体を動かすこと

ずっとスポーツをやっていなかった人は、何も新たにスポーツを始めたりする必要はありません。長続きすることが大切ですから、手軽にできる散歩がお勧めです。

散歩をすると、今まで気がつかずに通り過ぎていた風景や人、動植物等が目に入り、犬に散歩をさせている地域の人との会話が生まれたり、季節ごとに咲く花に感動したりすることもあるでしょう。感動したことを文章に書いたり、絵に描いたりすることも楽しいものです。

体を動かすことで脳の血流が良くなり、認知症になりにくくなる効果が期待できます。週に3回以上の運動をする人と比べて、全く運動をしない人は、認知症になるリスクが1.5倍にもなるという研究結果もあります。

■新聞の読み方を工夫する

新聞を読んだら、内容に対する自分の意見を考える習慣をつけましょう。どんな意見でもいいので、必ず声を出して言ってみることが大切です。
もしも投書欄の意見に反論が浮かんだら、思い切って投書してみることもお勧めです。

読む、考える、話すというそれぞれの動作が、脳のいくつもの部分を活発に活動させることになります。

■料理をする

男性の場合、現役時代は料理をする機会が少なかったかもしれませんが、実は料理というのはとても創造的な作業ですから、献立を考え、食材を買うところから実際にやってみるといいでしょう。食材を吟味するにしても、何を基準にすればいいか考えなくてはなりませんし、煮たり焼いたり、味付けや盛り付けをしたりするのもまさに腕次第ですから、脳は活性化し続ける状態になります。しかも、家族に喜んでもらえるという楽しみもありますから意欲が向上し、他のことに関しても意欲的に取り組めるようになることでしょう。

一方、専業主婦の場合は料理に慣れてしまって頭を使うこともないため、常に料理をしていても認知症になりやすいことに変わりはないようです。

■外へ出て、地域や社会と交わる

定年を迎えると、当然ですが肩書きはなくなります。

現役時代の経歴には関係なく地域に溶け込み、地域の人達と交わっていくことが求められるのですが、最初は抵抗を感じる人もいるかもしれません。思い切って、地域で募集しているボランティアやお祭りに参加すれば、地域の人達と親しくなれる機会を増やすことができるはずです。定年後は行動範囲がどうしても狭くなりますから、地域に自分の居場所を見つけることはとても大切です。

もちろん、時には地域から外へ出て電車やバスに乗り、小旅行の気分で出かけてみるのもいいことです。電車やバスを利用することは、時刻表を調べたり乗り換えの駅を調べたり、何かと頭を使うことにつながりますし、行ったことのない町で新しい発見をする機会も得ることができるでしょう。
通勤だけで利用していた頃とは違う、新鮮な気持ちになれるかもしれません。

■適度な娯楽や、節度ある異性との付き合い

現役時代からカラオケやマージャンを楽しんでいた人もいることでしょう。マージャンはそれなりに頭を使う娯楽ですし、カラオケは年齢に関係なく楽しめるものですから、認知症から守ってくれる娯楽のひとつと言えるはずです。

また、異性への恋心も認知症を遠ざけてくれることは先にお話ししましたが、節度を保ちながらグループやサークルの中で親しくなるのもひとつの方法ではないでしょうか。同窓会に出席して若い頃の話に夢中になったり、同級生に新たにときめいたりすることも、認知症になりにくいきっかけを作るのに役に立つようです。