認知症(痴呆症)になりやすい環境

Pocket

認知症(痴呆症)になりやすい環境

田舎と都会、どちらの環境がよいか

生活環境というと、まず、田舎であるか都会であるか、マンション住まいか一戸建て住まいかが頭に浮かぶのではないでしょうか。

田舎で暮らすのと都会で暮らすのでは、どちらが認知症になりやすいのでしょう。田舎では、核家族ではなく今でも何世代もの大家族で暮らしている家庭もあります。

家族同士はもちろん住民同士のつながりも密接で、子供の頃からなじみのある人達が近所で暮らしていて、活発な情報交換や地域の活動の場もあるでしょう。

見慣れた風景がある場所で、気心が知れた人達と安心して暮らせるわけですが、あまり新しい変化や刺激はなく、親しみの裏返しとして田舎独特のしがらみがあることは確かです。

また、医療や教育のレベルの差も気になるところであり、中国や欧米諸国の研究でも指摘されているようです。田舎の場合は受診できる医療機関が限られていることに加え、専門医に受診するためには時間をかけて都市部へ出向いて行く必要があります。そのため、認知症を疑う状況になっても、受診や治療が遅れてしまうリスクは否定できないと思われます。

一部には、定年退職後は田舎でのんびり暮らすために都会から田舎へ移住する人もいるようですが、認知症のリスクも考えておく必要がありそうです。

都会で暮らせば、自然環境や人とのつながりにはあまり恵まれないにしても、医療や教育のレベルは高いことは確かです。特に積極的に外出する人は、田舎にはない多くの娯楽の場へも出かけて行けますから、より活動的に楽しんで暮らすことができるでしょう。

田舎と都会のそれぞれの良い点、悪い点はありますが、いずれにしても、高齢になってから住み慣れた場所と大きく環境が変わる所へ引越すようなことはできるだけ避けるべきだと言えるでしょう。

一戸建てとマンション、どちらで暮らすべきか

若い頃から、一戸建てとマンションのどちらで長く暮らしているかにもよりますが、一般的には一戸建ての方が認知症になりにくいようです。

マンションは戸締りも簡単で、一見して手軽な住まいのようですが、庭がないため土いじりもできず、園芸の趣味を楽しむ機会は奪われます。
花や木、鳥や虫などの自然との接触が断たれるだけでなく、人との接触も難しくなります。

一戸建ての庭で何か作業をしていると、近所の人と話をするきっかけができたりもしますが、ドア一枚で隔てられたマンションの部屋の中にいたのでは、孤立してしまうことは必至であると言えます。

田舎を離れて都会で働く息子や娘に呼び寄せられて、慣れない都会のマンションで暮らし始める人もいるようですが、あまりにも環境の変化が激しく、認知症のリスクは高くなるようです。

もちろん、オートロックのマンションであれば防犯の面では安心できますし、高齢者を狙った犯罪者が訪ねてくることはほとんどないかもしれません。高齢者向けのサービスを行うマンションもありますので、マンションを選択する余地が全くないわけではありませんが、できる限り長年住み慣れた一戸建てで暮らし続けるべきだと言えるようです。

楽な家庭環境で認知症になる

認知症になるかどうかに、金銭的な豊かさは関係ないようです。それどころか、金銭的に豊かで幸せそうな家庭であっても、認知症になる人が結構いたりするようです。

例えば、息子や娘が親孝行をする余り、本人の役割がなくなってしまうようなケースがそうです。本人に楽隠居させることが、認知症になるリスクを増大させるのです。

人間というものは誰でも人の役に立てるとうれしいものですが、自分の役割がなくなって、人の役に立つどころか心配や迷惑を掛けているのではないかと感じたり、生きていても仕方がないなどと思うようになったりすると危険信号です。

また、高齢の女性が抱える問題のひとつに嫁姑の問題がありますが、この問題でも同様のことが言えるようです。つまり、やさしい嫁が姑を思って楽をさせるとよくないということです。

自分で身の回りのことをしなくても嫁が何でもやってくれるという状況になると、認知症になる可能性は高くなるようです。家事も嫁姑ふたりで分担し、やり方が違ってたまには意見をぶつけ合い、「まだまだ嫁には負けていない」という気持ちを持って張り合う方が認知症になりにくくなるようです。

パラサイトシングルの世話で認知症回避?

最近、パラサイトシングルと呼ばれ、親不孝の典型のように言われる息子や娘がいるようですが、彼らは見方によっては親孝行であると言えます。

彼らは40代になっても未婚のまま親元で暮らし続け、無職である場合も少なくないようです。こうなると高齢の親は安心して暮らすことができず、自分自身の老後と息子や娘の将来に不安を感じつつ、いつまでも緊張を強いられることになります。

そして、せっせと息子や娘の世話をし続けるわけですが、決して極度な緊張ではなく適度なストレスを感じる程度であるため、認知症になりにくくなるようです。